猛毒キノコである「カエンタケ」。
山だけでなく、多くの地域で公園や住宅街でも発見され注意喚起を行っています。
今年は長雨のせいで、カエンタケが各地で大量発生しているようです。
毒キノコは食べると危険なものが多いですが、カエンタケは触っても危険で、火傷のような症状が出ます。
そのため、毒キノコの中で最も危険と言われています。
実は、胞子にも毒の成分が含まれており、吸い込んでも危険です。
そこで今回は、
カエンタケが危険な理由は?
カエンタケの死亡例は?
について調べていきたいと思います。
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カエンタケについて

カエンタケは、ブナ科の樹木の近くに生息しており、初夏から秋にかけて本州・四国、九州の広い範囲で見られます。
ナラ枯れによって枯れてしまった木や倒木の近くに生息しています。
その名の通り、火炎のような形をしており、色は朱色~赤色です。
先端は指のように枝分かれしています。
まれに、白みがかっていたり、冬虫夏草ににた外観のものもあるので注意が必要です。
#tama954 これもカエンタケ。危うきに近づかず! pic.twitter.com/M9LxYveggI
— YoshiiHara🌃 (@y_ihara) October 22, 2021
白いものだと、カエンタケとは分かりにくいですよね。
「見た事の無い物には触れない」というのが一番ですね。
カエンタケが危険な理由は?

毒キノコを食べたときに出る中毒症状の他にも皮膚や粘膜に症状が出る、非常に毒性の強い毒キノコです。
胞子にも毒が含まれているので、見掛けたら近づかないようにしましょう。
触れるだけでも危険
一般の毒キノコは、触れるだけなら特に問題はないと言われています。
しかし、カエンタケは触れてしまうと、皮膚に炎症が起きてしまいます。
特にカエンタケの赤い汁には、強烈な炎症作用を持った成分が含まれているので、触るとすぐに皮膚がただれていき皮が剥がれ落ちてしまいます。
それはまるで火傷のようで、痛みもひどく、治療にも時間がかかります。
カエンタケを見付けても、絶対に触るのはやめましょう。
胞子も危険
空気中を漂う胞子にも毒の成分が含まれており、皮膚や粘膜が敏感な人は近づくだけでも危険です。
胞子を吸い込んだり目に入ってしまうと、粘膜に強烈な炎症が発生し、ただれや潰瘍が出来ることもあります。
食べると・・・?
致死量はわずか3g(=小さじ1/2)であり、いわば、生物兵器と言っても過言ではありません。
30分以内
まず、激しい消化器症状として嘔吐・腹痛・下痢などの症状が現れます。
嘔吐物も危険なので、処理する場合は必ず手袋を着用してください。
数時間以内
寒気・手足のしびれ・頭痛・発熱の症状や、口や喉などの粘膜の刺激により、喉の乾き・痛み・口内炎などの症状が現れます。
24時間以内
消化器や腎臓・肝臓などの臓器の機能不全、呼吸困難などを引き起こします。
白血球や血小板が減少し、ただれた粘膜からの出血も止まりにくくなります。
ここまでくると生命維持は非常に困難となり、死に至ることもあります。
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カエンタケの死亡例は?
https://kinoco-zukan.net/kaentake.php
江戸時代の植物図鑑にも、大毒があるとの記載があり、古くから中毒症状や死亡事故があったと言われています。
しかし、元々発生量が少ないため、20年ほど前の図鑑では掲載自体珍しかったそう。
大半のキノコ図鑑では食毒不明や食不適として扱われてきた背景があり、猛毒であることが知られるようになったのは死亡事故が発生した1999年です。
それは、薬用と勘違いして酒に浸して飲んで5人のうち3人が入院し、うち1人が死亡するという中毒事故です。
ベニナギナタタケと勘違いし、天ぷらにして食べてしまった人も過去にはいます。
その方は、九死に一生を得ましたが、後遺症を残してしまいました。
後遺症としては、脱毛や皮膚が剥がれ落ちたり、小脳の萎縮による運動障害や言語障害が残るようです。
当然、子どもに注意しなければなりませんが、ペットにも気を付けなければなりません。
最近、小鉄さんの散歩スポットに「カエンタケ」というサンゴ礁に似た毒キノコが大量発生中・・・。 最近、知り合いのワンコがお仕事終了後に、豪快にケリケリしたら、後ろ足がカエンタケに触れたらしく、数時間後虹の橋を渡ってしまいました。 皆さんも気をつけて散歩してください(T_T)
— もりきよ (@km0219) September 26, 2016
どうやらこのペットは、肉球に異常を感じて舐めてしまったそうです。
そのまま泡を吹き死んでしまったとのことでした。
カエンタケのように、昔と今でキノコ図鑑に書いてあることが異なる場合があるなんて怖いですよね。
実際、詳細が分からないキノコも多いそうですし、見分けるのが非常に難しいキノコがあると聞きます。
私たちのような素人はキノコを見掛けたら触らないのが一番ですね。
というか、スーパーに売っているキノコ以外触りたいと思いませんが・・・。
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
今年は長雨のせいで、カエンタケが大量発生しているようです。
キノコらしくない不思議な形なので、知らないと触ってしまいそうになりますよね。
子どもやペットにも気を付けてあげないといけない毒キノコです。
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